北海道知事、観光振興策に「影響ある」 IR汚職事件

IR汚職事件

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 カジノを含む統合型リゾート(IR)をめぐり、収賄容疑で逮捕された元内閣府副大臣の秋元司容疑者(48)=東京15区=について、IR誘致をめざしている大阪府吉村洋文知事は25日、「IR事業に関して現職の国会議員が逮捕されたことはあってはならない。許されないこと」と批判した。

 大阪府と大阪市は24日、全国に先駆けて事業者の公募を始めたばかり。吉村知事は府庁で記者団に「大阪府市においては公正性・透明性を重視している。今回の事件について、東京地検から連絡は一切無いし、秋元議員とのつながりも一切無い」と指摘。その上で、「手続きの公明性・透明性を重視して、進めていきたい」と話した。

 IRの誘致を検討している東京都小池百合子知事は25日夕、報道陣に「逮捕された件は報道を通じて存じ上げているが、事実ならば大変遺憾」と話した。

 カジノをめぐって、都は当時の石原慎太郎知事が1999年に「台場へのカジノ誘致」を表明。続く猪瀬直樹知事(当時)も2013年に都議会で「カジノなど観光施設の準備を検討したい」と明言していた。ただ、小池知事はこれまで、IR誘致の是非の判断を先送りしている。この日も「メリット・デメリットの検討、研究を引き続き行っていく」と述べるにとどまった。

 北海道の鈴木直道知事は25日夕、報道陣の取材に応じた。

 鈴木知事は、政府が進めるIRを軸とした観光振興策について「現職の国会議員が逮捕され、IRという言葉が出てくるなかで、状況次第では少なからず影響はあると思う」と述べた。

 北海道はもともと、「高い経済効果を見込める」としてIRの誘致に前向きだった。誘致に名乗りを上げた苫小牧市、釧路市、留寿都(るすつ)村について、道は経済効果、IRを運営する事業者の関心、交通の利便性などを比較。3市村の中で、贈賄容疑で関係者3人が逮捕された中国企業「500ドットコム」が関心を持っていた留寿都村は「落選」し、苫小牧市を最優先の候補地と位置づけた。

 ただ、鈴木知事は11月29日、候補地の環境への影響を理由に、誘致については2021年度までの申請を見送る意向を表明した。

 鈴木知事は25日、IR誘致見送りの判断に事件が影響した可能性について、「議会でも会見でも話した通り(関係ない)。それ以上でもそれ以下でもない」と否定した。