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 金棒で村人を脅したと疑われた鬼が「私はやってません」と無実を訴える。検察側の証人として鬼を追及した桃太郎は、別の事件で裁判員を経験したことで、先入観を持たず人の話を聞く大切さを学んでいく――。刑事裁判の意義を知ってもらおうと、おとぎ話を題材にした異色の動画を日本弁護士連合会が作った。

 約2分ずつの3本。1本目は村人の宝物が奪われた、という設定の裁判だ。桃太郎やお供の犬が「宝を奪ったのは、確かこの鬼」などと追い詰め、鬼の娘が「私たち一族は昔から見た目で差別的な扱いを受けてきた」と涙する。

 2本目では、オオカミを殺した狩人の共犯として赤ずきんが出廷。その様子を裁判員として見た桃太郎が赤ずきんの共犯説に疑問を抱き、評議室にうつった3本目で「推定無罪」の鉄則に従って口を開く。

 市民が裁判官と一緒に有罪無罪や量刑を決める裁判員制度は2009年5月に始まった。日弁連刑事調査室のメンバーが施行10年の節目にあわせた広報として、委託業者と詰めながら動画を作製。25日からホームページやユーチューブで公開している。調査室の趙誠峰弁護士は「まずは気軽に見て、刑事裁判とはこういうものなんだと興味を持ってほしい」と話した。

 日弁連ホームページは(https://www.nichibenren.or.jp/ja/citizen_judge/index.html別ウインドウで開きます)。(阿部峻介)