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 かんぽ生命保険による大規模な不正販売の問題で、持ち株会社日本郵政の鈴木康雄・上級副社長(69、元総務事務次官)が辞任する方向となった。かんぽ不正では、日本郵政を監督する総務省の鈴木茂樹事務次官(63)が、行政処分の検討案を先輩にあたる鈴木副社長に漏洩(ろうえい)。停職処分を受け20日に辞職しており、鈴木副社長の去就が注目されていた。

 鈴木氏は10年に総務次官を退任後、13年に日本郵政副社長に就任。日本郵政で民間出身のトップが交代する中、6年超にわたって副社長を続けてきた。総務省OBの実力者として政界や全国郵便局長会ともつながりが深く、「郵政のドン」とも呼ばれた。

 昨春にNHKが看板番組「クローズアップ現代+(クロ現)」でいち早くかんぽ不正を報じた際、日本郵政グループは猛抗議し、NHKは続編の放送を見送った。鈴木氏は当時、NHKを監督する総務省のOBであることを強調するなど、一連の抗議を主導していたとされる。今年9月にクロ現の問題が表面化した後は、国会の野党合同ヒアリング後に記者団に対し、NHKの取材手法を「まるで暴力団」と発言。物議を醸した。

 かんぽ不正では、日本郵政の長門正貢(まさつぐ)社長(71)、日本郵便の横山邦男社長(63)、かんぽ生命の植平光彦社長(63)も辞任する方向となっている。

 総務省とともに日本郵政グループを監督する金融庁は27日、かんぽ生命と日本郵便に3カ月間の一部業務停止命令を出す見通し。日本郵政グループの3社長と鈴木副社長も27日に辞任を表明するとみられる。