数十分で街が浸水 千曲川決壊、動画で再現 東京理科大

桑原紀彦
【動画】台風19号の千曲川決壊シミュレーション動画=東京理科大・二瓶泰雄教授提供
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 台風19号の大規模な被害を受けた長野市で、千曲川の堤防が決壊して街が浸水していくシミュレーション動画を、東京理科大の二瓶泰雄教授(河川工学)が作った。堤防から水があふれてから3時間ほどで破堤。その後は数十分間で住宅地などへ一気に流れ込んでいったことがうかがえる。

 千曲川の堤防が決壊した長野市穂保地区などの一帯は、浸水面積が約9平方キロに達した。二瓶さんは、気象データや現地の浸水の跡を調べ、当時の状況を住民に聞き取るなどして再現した。

 堤防から越水が始まったのは、19号が関東を通過した後の10月13日午前1時前後。じわじわと西側に水が流れ出ていったが、同4時ごろに堤防が決壊すると北西から南西方向まで扇状に広範囲に水が広がった。

 川から1・5キロほど離れた、北陸新幹線車両基地は同4時半ごろに浸水。その後も北、西、南の方向へと水は流れ込み続けた。同8時ごろに浸水面積の拡大は収まりつつあったものの、低地は流れ込みが続き、浸水深は一部で4メートル超になった。

 二瓶さんによると、浸水した一帯は低地で、山に囲まれたおわんのような形状。浸水が広がり、深くなるまでの時間が早いという。「同じような土地は全国各地にあり、ハザードマップなどで確認してほしい」と呼びかける。(桑原紀彦)