覚醒剤密輸、手を組む暴力団 「発覚するのはごく一部」

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緒方健二
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 日本を覚醒剤の消費大国と見定めた海外の犯罪組織が国内の暴力団と組んで大量に運び込んでいる――。覚醒剤の密輸入に関与したことがあるという暴力団元幹部が、朝日新聞の取材に明かした。熊本県天草市の漁港で見つかった約600キロもその一例という。

 「天草は『瀬取り』で入手した覚醒剤の荷揚げ先として、以前から暴力団に重宝されていた」。元幹部が、複数の指定暴力団の名を挙げながら話す。

 「瀬取り」は、海外から船で運んできた覚醒剤を日本近海で受け渡しする密輸入方法の一つだ。訪日外国人や海外に渡った日本人を「運び屋」に仕立てて持ち込ませる手法もあるが、空港での取り締まり強化に伴う摘発増加で、最近は敬遠気味という。「運び屋に持たせる量とは桁違いの覚醒剤を一度に仕入れ可能な瀬取りを国内外の犯罪組織は狙う」(元幹部)

 天草の事件では覚醒剤取締法違反容疑で、これまでに13人が逮捕された。うち4人が台湾人で、捜査当局は海外から運んできた覚醒剤を鹿児島県沖の東シナ海で瀬取りし、国内に持ち込もうとしたとみている。天草が本来の寄港地だったかは不明だが、元幹部は「捜査当局の監視が緩く、回収に使う漁船の調達が近辺で容易な港を選ぶ」と話す。天草もその条件を満たすという。

 元幹部は数年前、同じ理由で荷揚げ先とした沖縄県内の港で、覚醒剤の回収に関わったという。

■釣り人を装い船に近づくと…

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