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 法務省は26日午前、福岡市東区で2003年に一家4人を殺したとして、強盗殺人などの罪で死刑が確定した中国籍の男1人について、福岡拘置所で死刑を執行した。森雅子法相が10月に就任してから、執行は初めて。8月以来4カ月ぶりとなる。

 死刑が執行されたのは、中国人の元専門学校生の魏巍(ウェイウェイ)死刑囚(40)。

 森法相は同日の会見で、23日に執行命令書に署名したことを明らかにした上で、「法治国家では確定判決の執行は厳正に行われなければならない。特に死刑判決は裁判所が慎重な審理を経た上で言い渡したもので、法の定めに従い慎重かつ厳正に対処すべきだ」と説明した。同省によると、今回の執行により、確定死刑囚は112人となった。このうち84人が再審を請求中だ。

 確定判決によると、魏死刑囚は、同じ中国籍の元留学生2人と共謀して03年6月20日未明、福岡市で衣料品販売を営む松本真二郎さん(当時41)方に侵入。入浴中の妻千加さん(同40)、就寝中の長男海君(同11)と長女ひなさん(同8)の首を絞めて殺害した。帰宅してきた真二郎さんの首も絞めたうえ、3人の遺体とともに博多港の岸壁から遺棄して真二郎さんを水死させ、現金約3万7千円などを奪った。一、二審で死刑判決を言い渡され、11年10月に最高裁が上告を棄却し確定した。

 共犯とされる元留学生の楊寧(ヤンニン)元死刑囚と王亮(ワンリアン)受刑者は事件直後に帰国したが、中国の捜査当局に拘束。中国の裁判所で、それぞれ死刑と無期懲役の判決が言い渡され、楊元死刑囚は05年7月に死刑が執行された。(板橋洋佳)