[PR]

 愛知県で開かれた国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の実行委員会運営会議が26日、名古屋市内で開かれた。企画展「表現の不自由展・その後」の展示内容を批判する河村たかし・名古屋市長が出席し、実行委会長の大村秀章・愛知県知事と互いに言い合う場面があった。

 不自由展は、昭和天皇の肖像群を含む版画が燃える映像などの展示を巡り、大量の抗議を受けて開幕3日で中止され、会期末の7日間だけ再開された。

 県の検討委員会は、芸術祭来場者が過去最多の67万人超を記録し「総じて成功」としたが、河村氏は「こんなことをやれば集まるに決まっている。多くの日本人の心を踏みつけた。大失敗で国民に謝罪して欲しい」と発言。県から市へ展示内容の情報提供も不十分だったとして、「大村氏の独裁独断だ」と批判した。

 大村氏は「芸術祭の事業計画と予算は名古屋市も参画して3月に実行委で議決した」と反論した。さらに批判を続ける河村氏に「他の委員に迷惑。場所を移そう」と制止する一幕もあった。

 会議では、実行委委員の神田真秋・前知事が、次期実行委会長の民間からの起用について、「今回のような事態になれば覚悟と決意で全力で立ち向かうことができるのは政治家だ」と異論を述べた。

 会議後も、河村氏は記者団に「これに税金を使っていいのか。お金の問題は総括が必要だ」と支払いを留保する芸術祭負担金について主張を繰り返した。一方、大村氏は法的措置も含めて名古屋市に支払いを求める考えを示した。(岩尾真宏、堀川勝元)