拡大する写真・図版初めて世界選手権で頂点に立った=2019年8月、東京都千代田区の日本武道館、林敏行撮影

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 生粋の長野っ子が、カナダ代表として東京オリンピックを目指している。女子柔道の出口クリスタ選手、24歳。大きな決断を後押ししたのは、ふるさとの恩師の言葉だった。

 逃げ込んだ先は、やっぱり道場だった。

 高校生の時、よく練習から「脱走」した。向かう先は決まって、小さいころから通った塩尻の道場。結局、居場所は畳の上なんだ。

 あまのじゃくな性格なんだと思う。嫌いだったんだから、柔道が。

 好きなことと言えば、寝ることとゲーム。SNSに愛猫や変顔をアップする等身大のイマドキ女子。どちらかと言えばインドア派だけど、夕方になるとソワソワしてくる。嫌いなはずなのに、足は道場へ向かっている。思えばこの20年間、ずっとそうだった。

 生粋の塩尻っ子である。カナダ人の父と日本人の母のもと、母の実家がある塩尻市で生まれ育った。

拡大する写真・図版始まりは、母が自宅近くの道場に連れていってくれたこと。「やる?」と聞かれ「やる」と答えた=家族提供

 3歳の時、母に連れられ、地元の道場に足を踏み入れた。「熱が出た」「もうやめたい」。練習の日はいつも、そうこぼした。でも、時間になれば柔道着に身を包み、上級生にもぶつかっていった。

 進学も就職先も、柔道で選んできた。それ以外、考えられなかった。嫌いなのに、なんでなんだろう。「夢は?」と聞かれたら、「オリンピックに出る」と答えてきた自分がいた。

 大きな転機があった。

 3年前、父の祖国であるカナダ代表としてオリンピックを目指すと決めた。

 松商学園高から山梨学院大に進み、日本代表の強化選手に選ばれていた。が、スランプにはまった。結果は出ず、どん底だった。カナダチームの関係者から声をかけられたのは、そんな時だった。

応援してもらえるのか、と悩む日々を迎えた出口さん。ここでも転機がありました。

 葛藤の日々が続いた。どちらの…

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