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 インターネット上に残る犯罪歴は、どんな場合に削除を認めるべきか。安易な削除を認めれば、社会の公益になる情報が制約されるが、個人のプライバシーや更生(立ち直り)への配慮も欠かせない。ネット時代の新たな課題に、司法も明確な判断を示せていない。

 犯罪歴の公表をどこまで認めるかは以前からある問題だ。出版物については、最高裁が1994年の判決で、当事者の社会的地位や影響力のほか、出版物の目的や意義などを踏まえ、「公表されない利益」と「公表される利益」を比べて決める判断を示した。だが、時間とともに読む人が減る本や新聞と違い、ネット空間では逮捕された情報などが半永久的に誰でも簡単にアクセスできるため、改めて問題になってきた。

 男性が過去の児童買春事件の記事の削除を大手検索サイト「グーグル」に求めた仮処分決定で、最高裁は2017年、94年判決の判断枠組みを踏襲しつつ、新たな基準を示した。

 最高裁は、独自の結果を示す点で検索サイトには表現行為の側面があり、多くの人が自由に情報を発信・入手する「現代社会での情報流通の基盤」と重視。削除すればこの役割を制約するため、「二つの利益を比べて逮捕歴を公表しない利益が『明らかに』上回れば削除できる」と判示。出版物についての判断になかった「明らかに」という言葉を使い、検索サイトでの削除のハードルを上げた。

 その上で児童買春は社会的に強…

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