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 ヨーロッパなどに生息するメンフクロウは、顔や腹部の羽毛の色に赤茶から白までの幅がある。夜行性で、白いと獲物に気付かれやすいはずなのに、なぜ白いタイプが生き残っているのだろうか。

 スイス・ローザンヌ大などの研究チームは、羽毛の色が違うフクロウにGPS装置を付けて追跡したり、赤外線カメラで繁殖状況を調べたりした。その結果、白っぽいフクロウの狩りの成功率は、満月のような明るさの夜でも影響を受けていなかった。繁殖の成功率も保たれていた。

 この理由を調べるため、チームは赤茶と白のフクロウの剝製(はくせい)を動かして、主な獲物であるハタネズミの反応を調べた。すると、ネズミは明るい夜に白いフクロウを見た瞬間、長く立ちすくんでしまう特性が確認できた。

 白いフクロウはむしろ目立つことによって、明るい光が苦手なネズミが動けなくなった隙を利用して狩りをしているらしい。チームは、人工的な光害が広がると、メンフクロウが幅広い羽毛の色を維持してきたような自然のバランスに悪影響が出る恐れがあると懸念している。

 この成果は科学誌ネイチャー・エコロジー&エボリューションで報告された。論文はこちら(https://www.nature.com/articles/s41559-019-0967-2別ウインドウで開きます)のサイトで読める。(米山正寛)