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 国連が打ち出した「持続可能な開発目標」(SDGs)で注目が集まる「持続可能性」。40年ほど前から農業で実践を目指してきた親子が山形県真室川町にいる。海外でも注目を集める取り組みを支えるのも、微生物の力を借りた発酵だ。

 2014年1月、モンゴルの首都ウランバートル。ワーコム農業研究所(真室川町)の社長、栗田幸秀(こうしゅう)さん(37)は、鉱業や畜産業などを幅広く手がける同国の大手グループ会社の本社を訪れた。

 「あなた方が邪魔者扱いしている牛ふんは宝だ。発酵の力をうまく利用すれば、大地はよみがえる」

 真剣な表情の同社幹部ら十数人を前に、身ぶり手ぶりも交えて訴えかけた。

 同国では近年、化学肥料の過剰な使用で土壌の生態系が壊れ、農産物の生産性が低下していた。一方、畜産現場では野積みされた家畜のふんが悪臭を放ち、社会問題になっていた。

 課題解決の糸口と期待されたのが、栗田さんの父で、同研究所会長の幸太郎さん(65)が開発した堆肥(たいひ)発酵促進剤「ワーコム」だ。家畜のふんにふりかけると、効率的に堆肥化できる。堆肥を使って野菜や牧草を育て、収穫物の一部は家畜のエサに――。幸秀さんは、そんな農業と畜産業の循環を提案した。

 国際協力機構(JICA)の支援も受け、大手グループ会社と現地の大学の農場計約110ヘクタールで、ワーコムで作った堆肥を使った小麦やホウレン草などの試験栽培が16年から始まった。

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 ワーコム開発のきっかけは40年前にさかのぼる。

 1980(昭和55)年、稲作…

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