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 「大変な1年でした」――。年末年始の休暇中の安倍晋三首相は30日、訪問先の神奈川県で記者団から2019年の振り返りを求められ、こう答えた。改元や参院選のほか、相次ぐ閣僚辞任、「桜を見る会」問題など、さまざまな出来事が続いた今年に思いをはせた。

 首相はこの日朝、神奈川県茅ケ崎市のゴルフ場「スリーハンドレッドクラブ」へ。富士フイルムホールディングス(HD)の古森重隆会長や三井物産の飯島彰己会長、西武HDの後藤高志社長らとゴルフを楽しんだ。28日から休暇に入っている首相は29日も、母校・成蹊大の友人らとゴルフに興じた。

 この日のゴルフの合間、記者団から「今年1年はどんな1年でしたか」と声をかけられた首相は、「大変な1年でした」と振り返り、「ご苦労様」と続けた。

 19年は首相にとって、大きなイベント続きだった。

 4月1日に新元号「令和」を発表し、天皇陛下の代替わりに伴う一連の儀式が続いた。6月には大阪市で、日本が議長国として初めて主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)を開催。7月の参院選では、公明党の議席と合わせて改選定数の半数を上回ったが、改憲勢力は憲法改正の国会発議に必要な「3分の2」を割り込んだ。

 政権にとってマイナスの出来事も少なくなかった。

 9月に内閣改造を行ったものの、1カ月余りで菅原一秀経済産業相(当時)と河井克行法相(同)がスキャンダルによって相次いで辞任。臨時国会では、首相が主催する内閣の公的行事「桜を見る会」をめぐる数々の問題で、首相自らが追及の矢面に立った。

 一方、秋には相次ぐ台風が大きな被害をもたらし、政府として対応に追われた。

 そんな中、11月には首相の通算在職日数が歴代最長になった。だが足元では、カジノを含む統合型リゾート(IR)に絡んで安倍内閣で副大臣を務めた現職国会議員(自民党を離党)が逮捕される汚職事件が起き、気の休まらない年末年始になっている。(吉川真布)