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 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)が逃亡した事件で、前会長の弁護人だった弘中惇一郎弁護士は31日、前会長が弘中氏の事務所で協力者と逃亡の相談をした疑いがあると東京地検が主張したことについて「事務所で(逃走の)謀議が行われた証拠はない」と否定した。報道機関に向けて、書面で見解を発表した。

 地検は30日、逃亡を手助けしたとされる米国人ピーター・テイラー容疑者(26)が昨年7月以降、弘中氏の事務所で前会長と4回会っていたと説明。事務所側が面会者の確認をしていなかったことも批判した。

 弘中氏は、4回の面会記録があることを認めた上で、記録を裁判所に毎月提出していたことから「検察庁も確認していたはずだ。我々は捜査機関と違い、ピーター氏の経歴などを調査する能力はない」と主張。「保釈条件で、面会の際の弁護人立ち会いは要求されていない」とも反論した。

 日本弁護士連合会は31日、地検が29日に弘中氏の事務所を捜索したことについて「押収拒絶権が行使されたにもかかわらず、退去せず、正当化の余地のない違法行為だ。刑事司法の公正さを著しく害する」などとする菊地裕太郎会長の抗議声明を出した。