[PR]

 サントリー生命科学財団は1月31日、生命科学分野の若手研究者に1人当たり研究費1千万円を5年間、計5千万円を支援すると発表した。対象者は10人で、新年度に選考する。民間でこの規模の助成事業は珍しく、財団は「若者のチャレンジを支援し、日本の基礎研究の活性化を図る」としている。

 発表によると、対象は大学など研究機関に在籍する45歳までの研究者。国籍は問わない。生命科学であれば内容は絞らず、「挑戦的なテーマ」を今年5~6月にインターネットで募る。10人を選び、来年4月から年間1千万円を5年間支援する。

 サントリーホールディングスの鳥井信吾副会長は「日本の基礎研究は危機的状況。基礎研究と応用研究の両方があって産業が回っていくことは自明だ」と語った。

 事業の運営委員長を務める京都大の中西重忠名誉教授は「(支援額は)若手では例外的な額。10年、20年後に大きくひらく研究を支援したい」と期待した。

 日本の研究環境をめぐっては、注目度の高い論文数の世界シェアが2005年ごろから低下。研究力の強化には若手研究者の支援が必要だとして、政府は最長10年間、年700万円の支援などを打ち出していた。(合田禄)