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 奈良市の春日大社で2日、1年で初めて神々に食事を供える日供始式(にっくはじめしき)と、近くの興福寺の僧侶が大社に参拝する社参式があった。藤原氏の氏神・氏寺としてゆかりの深い両社寺の伝統行事で、国や国民の繁栄、安寧などを祈った。

 春日大社の花山院弘匡(かさんのいんひろただ)宮司ら神職7人と興福寺の森谷英俊(もりやえいしゅん)貫首(かんす)(住職)ら僧侶9人が境内の貴賓館を出発し、一列になって本殿へ。雅楽が演奏される中、神職たちが野菜や果物などを供え、僧侶たちは正座して読経をした。その後、僧侶たちは境内にある大社の摂社・若宮神社に向かい、般若心経を唱えた。初詣に訪れた大勢の参拝者がカメラを構えて見守った。

 春日大社によると、幕末までは僧侶が大社に日常的に参拝していた。明治時代の神仏分離以降、毎年この日に社参式をするようになったという。(根本晃)