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 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告は2日、米国の広報担当を通じて声明を発表し、「私は単独で(日本からの)出国の準備をした」と述べ、家族の関与を否定した。

 ゴーン前会長の出国をめぐっては、仏メディアなどが妻のキャロルさんが計画に関わったと報じていた。ゴーン前会長は声明で、「メディアの中には、私の妻キャロルや他の家族が、私の出国において役割を果たしたとの推測がある」と強調。「こうした推測はすべて不正確で間違いだ」とし、「私の家族は全く何もしていない」と述べた。

 レバノンのセルハン暫定法相は2日、AP通信のインタビューに「ゴーン前会長は合法的な旅券で入国した」と話し、日本への引き渡しは困難との見通しを示した。日本とレバノンは犯罪人引き渡し条約を結んでいないほか、レバノン刑法は条約に準ずる場合などを除いて「誰も外国に送還されない」と定めている。

 日本側は国際刑事警察機構(ICPO)にゴーン前会長を起訴済みの罪について国際手配する手続きを取ったが、引き渡しは実現しない公算が大きい。ただレバノン司法当局は、手配を踏まえて来週にもゴーン前会長を聴取する考えだ。(ベイルート=石原孝