米軍は3日、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官をイラクの首都バグダッドで殺害した。米国防総省が「海外の米国人を守るための断固とした防衛措置」を行ったと発表した。ソレイマニ司令官は、イランの最高指導者ハメネイ師に近い要人。イラン側は激しく反発し、米国への報復を予告した。両国間の緊張は一気に高まり、直接の軍事衝突にも発展しかねない情勢だ。
米メディアによると、米軍は3日未明にバグダッド国際空港の近くで、ソレイマニ司令官らが乗った車両を無人機(ドローン)で攻撃したという。攻撃ではイラクのイスラム教シーア派武装組織のムハンディス副司令官らも殺害された。
米国防総省は声明で、トランプ大統領の指示で攻撃をしたと表明。ソレイマニ司令官について「米国の外交官と軍人をイラクや周辺地域で攻撃する計画を積極的に進めていた」と主張し、昨年12月末に米国人が亡くなった攻撃などを指揮し、在バグダッド米大使館への攻撃も承認した、とした。
ソレイマニ司令官は、国外での作戦行動を担うとされる革命防衛隊内のエリート組織「コッズ部隊」を20年以上、率いてきた。反米姿勢の保守強硬派の代表格としてイラン国内で幅広い支持を受けており、大統領候補との声も出ていた。
殺害を受けて、ハメネイ師は…