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 イランの精鋭部隊・革命防衛隊のソレイマニ司令官が米軍の空爆によってイラクで殺害されたことを受けて、イラン全土で3日、米国批判と司令官を追悼する集会が開かれた。イラン側は、米国への報復姿勢を鮮明にしており、中東で両国の軍事衝突が起きかねない状況になっている。

 地元メディアによると、ソレイマニ司令官の生まれ故郷であるイラン南東部ケルマン州では同日午後、金曜礼拝後に数千人規模の追悼集会が開催された。集会では、「米国に死を」などの反米スローガンのほか「米国に報復すべきだ」との言葉も叫ばれたという。

 首都テヘランでも大規模な反米・追悼集会があった。参加者の一人アシュマさん(32)は「たとえ戦争になったとしても、報復すべきだ」と語気を荒らげた。ソレイマニ司令官は、イラクやシリアでの過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦で大きな役割を果たすなどし、イラン国内で英雄視されている。

 ソレイマニ司令官の殺害で、米イラン関係はいっそう危険な水準に達した可能性があり、イランの最高指導者ハメネイ師は「(米国は)厳しい報復を受けることになる」としている。3日には、イランの外交政策などを統括する最高安全保障委員会が「米政府は自身の犯罪的な火遊びの結果の責任を持たねばならない」とする声明を発表し、報復を示唆。イランでは政府と市民の両レベルで反米姿勢が強まっている。(テヘラン=杉崎慎弥