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 11日に総統選の投開票がある台湾で、社会の分断をあらわす「同温層(トンウェンツォン)」という言葉が注目されている。主要メディアの情報や陣営に不利な世論調査の結果は信じず、自分たちの知りたい情報だけを選択する有権者の投票行動は読み切れず、優勢が伝えられる与党・民進党も不安を抱えている。(台北=宮嶋加菜子、西本秀

 2日、台北市内の雑貨店は熱気に包まれていた。再選をめざす現職の蔡英文(ツァイインウェン)総統(63)と事実上の一騎打ちとなっている野党国民党の韓国瑜(ハンクオユイ)氏(62)のキャラクターをあしらった帽子やタオル、旗などが並び、ネット上で「鋼鉄韓粉(鋼のように熱狂的な韓ファン)」と呼ばれる支持者が続々と訪れている。

 店長の王麒傑さん(29)は自称、韓氏の「応援隊長」。各地で開かれる韓氏の集会に出向き、動画を撮影してはSNSに投稿している。

 多い時には再生回数が10万件を超えるといい、「新聞やテレビは韓氏の批判ばかり。韓氏が劣勢だと伝えるメディアの支持率調査もウソだ。ネットで本当の韓氏を伝えたい」と話す。

 現地の主要メディアによる世論調査では昨年11月の時点で、蔡氏が4割前後で、2割前後の韓氏を引き離した。

 これに対して韓氏は「メディアは操作されている」と主張。支持者に「世論調査の電話がかかってきたら、全て『蔡英文』と答えよう」と呼びかけ、世論調査を攪乱(かくらん)する作戦に出た。

 それ以降、蔡氏の支持率は5割前後に伸び韓氏は2割を割るようになったが、調査の信頼性は揺らぎ、SNS上では「本当は蔡氏と韓氏の差はあまりない」などとする情報も流れる。

 王さんの店に連日足を運ぶ女性(54)は、「支持率の差が開いているのは隠れ韓粉がそれだけ多いという証拠」と、主要メディアの情報には目も向けない。

■優勢の蔡陣営に…

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