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 思春期の子どもたちの心身の発達には、どのような配慮が必要なのか。10代への調査を通して、女児の「やせたい」思いが、ネットの使い方と関係があることがわかった。子どもを幸せにするための手がかりもみえてきたという。

 東京都医学総合研究所や東京大などのチームが2012~15年、東京都世田谷区と三鷹市、調布市に住む10歳の男女約4500人に協力してもらい、調査をした。インターネットの使用頻度やSNSの利用歴を質問し、「今よりやせたいと思うか」を聞いた。「はい」とこたえた人をやせ願望ありと判断し、ネット利用との関係を調べた。

 やせ願望があるとされたのは、女児では全体の23%にあたる467人、男児では17%の381人。一方、女児では92人が、男児では119人が、それぞれSNSの利用経験があった。こうしたデータをもとに、肥満度やネットを使う頻度などが影響しないよう調整して解析すると、SNSを使っている10歳の女児は、使ったことのない女児に比べてやせ願望を抱く確率が1・9倍高かった。利用する頻度が高いほど関連性が高まる傾向があったという。男児では同様の関連はみられなかった。

 交流目的で画像や動画を発信するSNSではなく、宿題の情報集めや友だちへの連絡目的でネットを使う場合は、女児でもやせ願望との関連はなかった。

 SNSの画像を通して容姿を他人と比較することで、「もっとやせたい」という気持ちを強めている可能性があるという。やせ願望があると、食べることを拒んだり、たくさん食べて吐いたりしてしまう摂食障害につながりやすい。細い人の容姿に接し、「いいね!」などの評価がほしくて自身の画像を発信しているうちに、もっとやせたいという気持ちを抱きやすくなるらしい。

 調査から5年がたち、SNSはさらに普及しており、やせ願望との関係は強まっている可能性がある。チームの安藤俊太郎・東大講師(精神神経科)は「この世代は脳とこころが発達途上で、周囲の影響を強く受けやすい。やせ願望があると、生理不順や高齢になってからの骨粗鬆症(こつそしょうしょう)など、生涯にわたって健康を損ねるおそれがある。さらに検証し、場合によっては10歳児へのSNSの利用制限を含め、慎重な対応が必要になるのではないか」と話す。

 成果は、摂食障害に関する専門誌(https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/eat.23202別ウインドウで開きます)に掲載された。

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