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 札幌市の街頭で昨年7月、参院選の自民候補の応援演説をしていた安倍晋三首相にヤジを飛ばした市民を北海道警の警察官が取り押さえて排除した問題は、道警が法的な根拠を説明しないまま15日で半年を迎えた。この間、札幌地検の捜査、道議会による追及、民事訴訟の提訴という三つの動きが並走しているが、真相の究明は進んでいない。このままうやむやにされてしまうのか。現状を整理した。(伊沢健司、武田啓亮、斎藤徹)

複数の当事者 事情聴く 札幌地検の捜査

 昨年12月上旬、札幌市のソーシャルワーカーの男性(31)は、大通公園に臨む札幌地検の庁舎内にいた。目の前の検事に、5カ月前の夏の日、自身に何があったかを話し始めた。

 7月15日の夕方、JR札幌駅前。道路を隔てて20メートルほど離れた場所から、参院選の応援演説をしていた安倍首相に向けて「安倍やめろ」「帰れ」と叫んだ。その直後、複数の警察官に体をつかまれ、後方へ移動させられた。理由を尋ねると「演説を聞いている人の迷惑になる」と言われた。

 公職選挙法が定める選挙の自由妨害(演説妨害)の判例は、妨害を「聴衆が聞き取ることを不可能または困難ならしめるような所為」と定義している。さらに警察官職務執行法は、人の生命や身体に危険が及ぶなどの可能性がある場合にのみ例外的に、体をつかんだり無理やり移動させたりすることを認めている。

 肉声でヤジを飛ばした男性を排…

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