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 昨年96歳で亡くなった日本文学研究者、ドナルド・キーンさんの命日にあたる2月24日を「黄犬(キーン)忌」と名付け、キーンさんを顕彰するイベントを毎年開くことになった。養子のキーン誠己(せいき)さんが8日、発表した。言葉遊びを楽しんだキーンさんは生前よく「黄犬」と署名し、墓石にも彫り込んでいた。

 黄犬忌の初回イベントは2月24日午後1時から東京都新宿区の紀伊国屋ホールで、キーンさんと交流のあった、小説家の平野啓一郎さんと日本文学研究者のロバート・キャンベルさんの公開対談を行う。

 誠己さんが代表理事となって「ドナルド・キーン記念財団」も設立する。東京都北区の自宅に残された膨大な書籍や書簡、文房具などの遺品を財団に寄贈し、未発表資料の調査・整理を進めて順次公開していくという。熱心な教育者でもあったキーンさんの遺志を継いで、国内外の研究者の育成支援も構想している。

 誠己さんは「残されたものの貴重さに驚き、もっと生前に聞いておけば良かったと思うことも多い。改めて父の偉大さを実感しています」と語った。(中村真理子)