【動画】岐阜・飛騨市で伝統の木綿袋使い日本酒造り=山下周平撮影
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 岐阜県飛驒市古川町の酒蔵「渡辺酒造店」で10日、柿渋染めの木綿袋を使った伝統的な製法による酒造りが始まった。製造工程の効率化が進む中、若い蔵人にいにしえの技を伝えようと、復活させて今年で5年目となる。

 この日は蔵人12人が、柿渋染めにした木綿袋約200袋にもろみを詰め、おけの中に次々と積み重ねていった。酸味のあるさわやかな香りに包まれる中、重みで搾られた白濁した酒がタンクに流れ込んでいった。2日ほどかけて搾り、澱(おり)を除いて出荷するという。

 昭和20年代まで一般的な酒造りには柿渋染めの木綿袋が使われてきた。しかし、より強度のあるアクリル製が登場したことで、徐々に使われなくなったという。失われた伝統に立ち返ろうと、柿渋染めを京都で学び、伝統的な製法を復活させたという。味見した渡辺久憲社長は「滑らかで奥行きがある。例年に比べ甘みのある味わいに仕上がりそうだ」と話した。

 一時は栽培されなくなった地元産の米「ひだみのり」を使った限定730本は15日から販売される。1本(720ミリリットル)1700円(税別)。問い合わせは同酒造店(0577・73・0012)。(山下周平)

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