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 昨年末に日本から逃亡した日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)が10日、レバノンの首都ベイルートで日本メディアの代表取材に応じ、逃亡の経緯について「弁護人は知らなかった。家族も誰一人知らなかった。慎重に自分一人で計画した」と述べた。8日の会見と同様に逃亡の詳細は語らなかったが、日本の弁護団に相談せずに逃亡したと説明した。

 また、ゴーン前会長は9日にレバノンの捜査当局の事情聴取に応じたとも説明。「彼らはルールにのっとってやっているので、私は尋問に従った」と語り、「私はレバノンの司法を信頼し協力している。私が何か特別な配慮を受けているとは思っていない」と述べた。

 国際刑事警察機構(ICPO)を通してゴーン前会長に国際手配書が発行されていることについては、「私と(妻の)キャロルはレバノンを離れられない。国際手配書と戦うことになる」との考えを示した。

 一方で、ゴーン前会長は改めて日本の司法制度を強く批判。「(日本の)人質司法を耐えているたくさんの人には、私が持っている特権がない。私には発言力と金がある。他の人にはできないことができる」と語った。

 10日のやりとりは、ゴーン前会長側のPR会社が日本メディア各社から質問を募り、一部の社が代表して取材する形で実施。約30分のインタビュー映像と音声が各社に公開された。

 ゴーン前会長は8日にもレバノンで2時間20分にわたって会見。自らの無実を主張し、日本の刑事司法制度を「人質司法」などと批判していた。事件は自らを追い落とす「クーデター」だったとも強調し、日産の幹部らの実名を挙げて非難。一方で、日本からの逃亡方法については明かさなかった。