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 サッカーの第98回全国高校選手権は、連覇をめざす青森山田と24大会ぶりの優勝がかかる静岡学園が13日午後2時5分、決勝(埼玉スタジアム)で相まみえる。ここ10年ほどで全国屈指の強豪になった青森山田は、相手の出方を見極めて柔軟に変化する試合運びが持ち味。古豪復活を印象づける静岡学園は、個人技を押し出した攻撃力にかけている。持ち味の異なる両チームを支える「黒衣役」が勝負の鍵を握る。(潮智史、岩佐友)

 青森山田の強みは流れを読み取って試合を進める力。多彩な攻め手、粘り強い守り。引き出しは豊富だ。軸となるのがMF古宿(ふるやど)。危機と好機を嗅ぎ分け、攻守の起点になる。

 帝京長岡(新潟)との準決勝で押し込まれると、古宿は守備に走ってこぼれ球の回収に徹した。前半16分に挙げた先制点の場面では一転、相手を誘い出して急所を突くスルーパスで崩した。2点目は相手陣深くまで駆け上がり、クロスでお膳立てした。

 ここまで攻撃力に秀でた相手をねじ伏せてきた。「静学の攻めはさらに縦に速い。相手に合わせる対応力を見せたい」と古宿。決勝の展開を「守備の時間は長くなる。DFと協力して球を奪った後の逆襲につなげたい」と読む。自身がキッカーを務めるセットプレーは重みが増す。

 静岡学園の中盤で攻撃のタクトを振るうのがMF浅倉。「自分たちはパスやドリブルに自信がある。そこで相手をかわせれば怖くはない」。あくまでチームのスタイルにこだわって頂点に立つつもりだ。

 MF松村とMF小山を生かしたサイド攻撃がチームの最大の持ち味。両翼が警戒されているとみれば、浅倉が細かいパス交換やドリブルを駆使して中央を突く。外と内を巧みに使い分けるチームの頭脳だ。

 準決勝では矢板中央(栃木)に24本のシュートを浴びせながらも終了間際にPKで挙げた1点にとどまったが、「狭いところを崩すイメージはできた」。

 身長は168センチ。チームの先発平均身長も青森山田より3センチ近く低い。体格勝負では分が悪いが「試合を支配するサッカーが好き。技術中心のスタイルを広めるチャンスだと思う」。

 2人に共通するのは、周囲の持ち味を引き出す力。その出来が勝敗の行方を左右する。

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