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 2016年に67歳で死去した鳩山邦夫元総務相の遺族が東京国税局の税務調査を受け、相続財産について約7億円の申告漏れを指摘されたことが関係者への取材でわかった。政治団体への貸付金を相続財産に含めないなどのミスがあったという。過少申告加算税を含む追徴課税は2億数千万円で、すでに修正申告したとみられる。

 鳩山氏が代表を務めていた資金管理団体「新声会」の収支報告書によると、16年6月の死去の時点で、鳩山氏から6件計約4億5千万円の借入金があった。故人が会社や個人などに資金を貸し付けていた場合、原則として相続財産の対象となる。だが関係者によると、鳩山氏の遺族らは、相続税の申告時に新声会への貸付金を計上していなかったとみられる。

 このほか、不動産の評価額の誤りなどもあり、申告漏れの総額は計約7億円にのぼったという。いずれも意図的な税逃れではないと判断され、重加算税は課されなかった模様だ。

 政治団体の代表者が死亡した場合の残金処理の規定はなく、後継者が新たな代表者となってそのまま資金を使うことも、別の団体に資金を移すこともできる。こうして政治資金として引き継ぐ場合は相続税や贈与税はかからないが、収支報告書によると、衆院福岡6区の地盤を継いだ次男の鳩山二郎衆院議員(41)の資金管理団体への資金移動はなかった。

 鳩山氏の母親はブリヂストン創業者の故・石橋正二郎氏の長女安子氏(13年2月に90歳で死去)。鳩山氏は同社株や不動産などを保有し、兄の由紀夫元首相(72)と並んで政界有数の資産家だった。死去により、妻エミリー氏(64)、二郎氏ら遺族4人は100億円を超える遺産を相続したとみられる。

 鳩山家の資産管理会社「六幸商会」(東京都港区)は取材に「何もお答えできない」としている。(花野雄太)