[PR]

 安倍晋三首相は12日放送のNHKの討論番組で、20日に召集される通常国会について「予算の成立にまずは全力をあげていきたい」と意気込みを語った。総事業費26兆円の景気対策を昨年末にまとめており、「最大の景気対策は一日も早い予算の成立だ」とも述べた。立憲民主党など野党の党首は、首相が主催する「桜を見る会」や、現職国会議員の汚職事件と絡み、カジノを含む統合型リゾート(IR)事業などで政権を追及する考えを示した。

 首相は中東を訪問中で、発言は10日に収録された。桜を見る会の問題では、招待者名簿の扱いで公文書管理法違反が明らかになった。首相は「大いに反省し、全般的な見直しを行わなければならない。公文書管理を徹底していかなければならない」と語った。

 IR誘致に絡み、自民党に所属していた衆院議員が昨年末、収賄容疑で逮捕されている。首相は「国民の中に事件を受けて、様々な心配、不信があると思う」としつつも、IR実施法に基づく準備を進める考えを示した。

 自民党の党則で現状では許されない総裁4選論については、「本当に考えていない。頭の片隅にもない」と改めて否定した。任期は来年9月までで、「この間に私自身、燃焼し尽くす決意で臨んでいきたい」とも述べた。憲法改正については「私自身の手で憲法改正を成し遂げたいという思いには全く揺らぎはない」と改めて意欲を示した。改憲の是非を衆院解散の大義にする考えは「全く考えていない」としたが、「解散すべき時が来たと思えば、解散することにちゅうちょはない」とも語った。

 一方の野党は、桜を見る会で名簿が廃棄された点などを問題視。立憲の枝野幸男代表は「安倍内閣のもとでは、森友・加計問題などで公文書の扱いのいい加減さを指摘され、その都度『しっかりやる』と言ってきたが、都合の悪いことはなぜか文書が消える」と批判し、問題の徹底解明を求めた。

 国民民主党の玉木雄一郎代表はIR事業について「自民党の現職国会議員が逮捕されるという深刻な事態だ。そもそも根拠となる法律が正しいプロセスで作られたのかどうか。ここからまず検証しないといけない」と語った。野党で協力してIR実施法の廃止法案を出す考えを示した。玉木氏の発言も10日の収録。

 共産党の志位和夫委員長も「桜を見る会の疑惑、カジノ汚職、自衛隊の中東派兵、この三つの国政上の大問題は、野党一体で徹底的に問題点の追及をしていきたい」と述べた。