拡大する写真・図版スプツニ子!さん=北村玲奈撮影

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 アートとテクノロジーを融合させ、従来の枠にはまらない作品を生み出してきたアーティストのスプツニ子!さん。さまざまな「未来」のあり方を提案してきた彼女に、今の日本社会はどう映るのか。

日本が愛してやまない「エリート男性」

 ――「ジェンダーのタブー」に挑戦する作品が多いですね。男性が生理を疑似体験する「生理マシーン、タカシの場合。」=写真=を発表したのは10年前でした。

 「最近、女性の生理はタブーであり、隠すべきものだという見方を変えようとする『生理ブーム』が来ていますよね。私が『生理マシーン』の映像作品を作ったのも、みんなが生理のことを知れば、社会がもっと円滑に進むんじゃないかと思ったからです。当時は孤軍奮闘という感じでしたが、ちゃんと考え、異を唱える女性像を発信したくて『スプツニ子!』というペルソナ(人格)を作って活動してきました」

 ――東京医大による女子受験者差別を皮肉った映像作品「東京減点女子医大」も発表しました。

 「医大から排除された女性たちが、日本が愛してやまない『エリート男性ドクター』を作り、箱詰めにして日本中にドローンで届けるという皮肉なストーリーです。『女性は結婚して辞めてしまうから減点した』という医大側の言い訳を聞いて、あまりにもばかばかしいと思っていたら、この作品の大学の名前が浮かんだんです。今も怒っていますが、ユーモアを通して日本の女性差別の現状を問題提起しようと思いました」

拡大する写真・図版「生理マシーン、タカシの場合。」スプツニ子!さん提供

 ――なぜ、こうした作品を作るようになったのでしょうか。

 「今の私の原動力は、生い立ちにあることは間違いないです。母はイギリス人。日本で生まれ育っても、見た目が外国人なので、幼稚園や小学校で『ガイジン』と毎日いじめられました。いじめられないように、目立たないようにしろという空気は感じ取っていましたが、私は見た目が『ガイジン』だから努力しようにもできない。どうやってこの社会で生きていこうかと、最初から考えざるを得なかったんです」

 ――いじめが原体験で…

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