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 中空知の米どころ、北海道新十津川町で日本酒を醸造する「金滴酒造」は今年、創業114年を迎えた。奈良県十津川村で被災し、新天地を求めて北海道の原野に集団移住した人たちがつくった酒蔵は、幾度かの経営危機を乗り越えて復活。地元で栽培される酒米で、「和を醸す地酒」をつくり続けている。

 入植後16年がたった1906(明治39)年。田畑の収穫が安定して生活のめどが立ったころ、入植者たちが「俺たちの飲む酒は、俺たちで造ろう」と酒蔵を立ち上げる計画を立てた。9人の発起人と81人の賛同者が集まり、金を出し合って道内でも珍しい法人組織の「新十津川酒造株式会社」(資本金1万円、販売石数500石)を設立。これが金滴酒造のはじまりだ。

 新十津川郷土史研究会の会長を長く務めた後木元一さん(94)の祖父は、奈良県十津川村から入植し、農業発展に尽くした。農地はさらに元一さんの子、孫に引き継がれている。寝酒に金滴を一杯やるという元一さんは「未開の原野や厳寒な気候との闘いは想像を絶するものだったでしょう。長年の苦労の末に自分たちの蔵でつくった酒は、さぞかしおいしかったに違いない」と当時を思いやる。

 住民の団結の証しだった金滴酒…

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