拡大する写真・図版ジャパンサーチファンド アクセラレーターの嶋津紀子さん=東京・築地、迫和義撮影

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 利益だけを追い求め、グローバルな競争に勝つためには犠牲をいとわない。そんな経済には限界がありそうです。何が必要なのでしょう。世の中のため、人のためを思って進む人たちの志に、ヒントがあるかもしれません。地方銀行とタッグを組んで中小企業の事業継承をサポートする「ジャパン・サーチファンド・アクセラレーター」の嶋津紀子代表に、地方活性化にかける思いを聞きました。

 ――中小企業の事業承継が全国的な課題になっています。中小企業と後継者の若者を結びつける「サーチファンド」の取り組みを、山口県の有力地銀、山口フィナンシャルグループ(FG)と始めています。どんな仕組みですか。

 「サーチャーと呼ばれる30代前後の優秀な若者が、経費や給与を投資家から受け取りながら、社長になりたい中小企業を探します。中小企業が見つかったタイミングで、サーチャーは投資家から買収費用の出資を受け、企業を買収したうえで社長に就任します」

 「後継者の若者が優秀で中小企業が伸びれば、地銀は融資も増えます。そこを中心に人が集まって地域が活性化すれば、メリットが大きいんです」

 ――活動の原点は。

 「高校生の時に1年間、米国の公立高校に留学し、カルチャーショックを受けました。日本についてほとんど誰も何も知らないし、興味もない。日本をもう一度、世界の中でも注目される国に戻したいと思うようになりました」

拡大する写真・図版ジャパンサーチファンド アクセラレーターの嶋津紀子さん=東京・築地、迫和義撮影

 「就職する時に、何をするのが国家全体の経済成長にとって一番効くか考え、コンサルティングっていう業種を知りました。いろんな業界の未来とか国家全体とかを考える自由があるんじゃないかなって思って行ったんです」

 「10年間、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)にいました。最初は楽しかったんですけど、徐々に疑問を感じるようになりました。お客さんは、ものすごい大企業なんですよね。優秀な方もたくさんいて、リソースがそろっている。でも、物事が進んだり変わっていく手触り感や、自分にしか出せない価値を生み出せた満足感を感じにくくて、これが本当に私がやりたかったことなのかって」

 ――その後留学した米スタンフォード大でサーチファンドを知ったんですね。

 「留学前に転職も検討しました…

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