ロンドン=遠田寛生
陸上の長距離界を席巻している米スポーツ用品大手ナイキの厚底シューズは規制すべきか。世界陸連(国際陸連から改称)で議論が重ねられている。15日には英メディアが禁止する可能性を伝え、話題を呼んだ。世界陸連は技術の進化には一定の理解を示しており、着手している新規則発表に注目が集まっている。
足への負担を減らしつつ、「前への推進力を生む」という触れ込みで、トップ選手からランニング愛好者まで好む「厚底」。年始に行われた箱根駅伝では1~9区で区間賞に輝いた選手全員が履くなど、世界中での広がりは日本でも実感できる。
拡大する箱根駅伝の4区で区間賞に輝いた青学大の吉田祐也。足元には厚底シューズが光る=代表撮影
その厚底が「トップレベル」の大会で消えるかもしれない――。英デイリー・テレグラフ紙などが、15日付で世界陸連が禁止を検討していることを伝えた。一方、英ガーディアン紙は「まだ熟考の段階」とし、一部規制はあっても、全面的な禁止はないとの見方を示した。
これだけの議論が巻き起こるのは、近年たたき出している驚異的な実績がある。昨年4月のロンドン・マラソンでは、2時間2分37秒の大会新記録で優勝したエリウド・キプチョゲ(ケニア)を含む男子の上位5選手が同社製の最新作を着用。10月のシカゴ・マラソンでは、男女ともに上位3選手が履いており、ブリジット・コスゲイ(ケニア)に至っては、2時間14分4秒で16年ぶりとなる女子世界新記録で優勝している。
拡大するリオデジャネイロ五輪の男子マラソンで優勝したエリウド・キプチョゲ(ケニア)=16年8月、諫山卓弥撮影
開発が大きく進んだのは201…
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