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 世界気象機関(WMO)は15日、2019年の世界の平均気温が観測史上2番目に高かったと発表した。過去5年(15~19年)、過去10年(10~19年)の平均気温はともに過去最高。大気中の二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス濃度も過去最高を記録しており、気温の上昇傾向に歯止めがかからない。

 WMOは、米航空宇宙局(NASA)などの記録を使った。19年の平均気温は、19世紀末より1・1度高く、1・2度高かった16年に次ぐ暑さだった。1980年代以降10年ごとの平均気温は最高を常に更新している。

 地球温暖化の国際ルール「パリ協定」では、気温上昇を2度未満、できれば1・5度に抑えることを目指す。しかし、WMOのペッテリ・ターラス事務局長は「現在のCO2排出では今世紀末に3~5度上昇してしまう」と危惧する。

 ターラス氏によると、大規模森林火災が続く豪州は2019年が最も暑く、最も乾燥した年だったという。米海洋大気局(NOAA)などによると、19年の世界の海水温は史上最高になった。海洋は地球温暖化でもたらされる熱の大部分を吸収するが、海水温が上がれば水蒸気が増え、降水量の増加や干ばつの深刻化につながるとされる。「過去最高の温室効果ガス濃度のせいで、20年とこれからの10年はより過酷な気象に直面する」と警告する。(ワシントン=香取啓介)