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 架空の取引で化学大手・昭和電工(東京都港区)の孫会社から約13億円をだまし取ったとして、警視庁は、京都市左京区上高野仲町の会社経営和田清(69)、同市北区衣笠高橋町の同社員兼近香織(39)両容疑者を詐欺容疑で逮捕し、16日発表した。いずれも容疑を否認しているという。

 2017年までの6年間に、商品の取引がないのに帳簿上はあったように装って資金だけを回す「循環取引」により約176億円分の取引が行われ、最終的に約8億4千万円が回収不能になったという。同庁は、和田容疑者が自分の会社の運転資金に充てようと架空取引を繰り返し、自転車操業に陥ったとみている。

 捜査2課によると、逮捕容疑は16年11月~17年1月、和田容疑者が経営する研削材販売会社が中国から化学原料の炭化ケイ素を輸入して販売すると偽り、昭和電工の孫会社「ビー・インターナショナル」(18年解散)から約13億円を詐取したというもの。

 取引が始まったのは11年。ビー社が研削材販売会社から炭化ケイ素を買い取り、和田容疑者の別の会社に転売して利益を得ることになっていた。しかし、実際は輸入自体が架空で、ビー社が支払った代金を還流させていたという。

 ビー社の親会社の監査で発覚し、17年2月に取引を停止した。