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 新しい年を迎えたばかりの4日の夜、白い締め込み姿の男衆約50人が長さ数メートルの松明(たいまつ)を手に駅館川(やっかんがわ)の流れに入っていった。気温は3度。川幅は50メートルほどもあり、時おり胸まで水に浸(つ)かる。青い法被(はっぴ)姿の女性も3人ほど混じっている。

 駅館川のほとりに位置する鷹栖山観音寺(大分県宇佐市上拝田(かみはいだ))を出た一行は、極寒の川を渡り終えると、対岸の鷹栖観音堂に向かって急な石段を駆け上がった。観音堂は観音寺の奥の院にあたり、百間岩(ひゃくけんいわ)という断崖絶壁の中腹に張り付くようにして立っている。長い柱で舞台をつくり、その上に堂舎を載せたいわゆる懸崖(けんがい)造りという建築方式であり、大分県下ではたいへん珍しいものだ。

 お堂で拝礼後は河川敷に下り、手にした松明で高さ10メートルほどのドンドに火を放つ。ドンドが威勢よく燃え上がった後、男衆らは二手に分かれて、お互いに駆けながら交差し、手にした松明をバチバチと勇壮に打ち合った。二手に分かれた集団の先頭は、首からそれぞれ赤と緑の大きな鬼面をぶら下げている。漆黒の闇に赤い火花が飛び散る。詰めかけた参拝者は、この火の粉を浴びると1年間無病息災が約束されるのだという。

 鷹栖観音は奈良時代の養老年間…

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