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 米史上3例目となる、大統領に対する弾劾(だんがい)裁判が開かれる。米下院は15日、「ウクライナ疑惑」でトランプ米大統領を弾劾訴追する決議を上院に送付した。上院は、トランプ氏を辞めさせるかどうかを決める弾劾裁判を16日から開始する。(ワシントン=土佐茂生)

 「今日、弾劾管理人(検察官に相当)が議会ホールを歩き、歴史を作る」

 民主党のペロシ下院議長は15日、こう宣言してトランプ氏を「権力の乱用」「議会の妨害」で弾劾訴追する決議を、上院に送付するための書類に署名した。

 その後、下院事務総長が決議を手に、議事堂内の下院側から上院側に運んだ。横には下院守衛官が立ち、後ろには弾劾管理人に指名されたシフ下院情報委員長ら、7人の民主党下院議員が続いた。

 上院共和党トップのマコネル院内総務は「上院は短期的な視野や党派優先を乗り越え、長期的な国益に貢献できると確信している」と述べ、弾劾裁判の手続きを開始することを表明した。16日には弾劾裁判が正式に始まり、弾劾管理人が訴追内容を読み上げるほか、裁判長を務めるロバーツ最高裁長官と陪審員となる上院議員(定数100)が宣誓を行う。本格的な審理は、21日から始まる見通しだ。

 大統領の弾劾裁判が開かれるのは、第17代ジョンソン氏(1868年)と第42代クリントン氏(1999年)に続いて3回目。裁判に出席した議員の3分の2以上が「有罪」と判断すれば大統領は罷免(ひめん)されるが、過去2回はいずれもこの基準に達さず、「無罪」の評決となった。現在、上院では共和党が53議席を占めており、20人以上が造反しない限り、トランプ氏が罷免されることはない。

新証言カギ、証人招致は

 裁判で最大の焦点は、トランプ政権幹部の証人招致が実現し、新たな事実が出てくるかどうかだ。

 弾劾訴追決議によると、トラン…

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