拡大する写真・図版吹き出したガスをまとうベテルギウス=ハーシェル宇宙望遠鏡撮影、欧州宇宙機関など提供

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 冬を代表するオリオン座の1等星「ベテルギウス」に異変が起きている。昨秋から急激に暗くなり、明るさが3分の1になった。もともと明るさが変わる変光星ではあるものの、過去50年で最も暗い。すでに寿命を迎えている不安定な星で、いつ超新星爆発が起きてもおかしくない。爆発の前兆なのか。もし爆発したら、夜空は、地球はどうなるのか。

拡大する写真・図版アルマ望遠鏡が撮影したベテルギウスの表面。一部だけ明るく、形がひずんでいるのがわかる=国立天文台など提供

 ベテルギウスを継続観測している米ビラノバ大のエドワード・ガイナン教授(天体物理学)は昨年12月、ベテルギウスが1970年代以降、最も暗くなっていると報告した。最も明るい時は全天に21ある1等星のうちで6~7番目に明るいが、最下位に転落。いまも暗くなり続けている。

拡大する写真・図版米ビラノバ大のエドワード・ガイナン教授=本人提供

 ベテルギウスは、ギリシャ神話の狩人オリオンの右肩でオレンジに輝く星だ。重さは太陽の約10倍。太陽が46億歳なのに対して約800万歳と生まれたばかりだが、活動が激しいため、すでに内部の燃料をほとんど使い果たしている。年老いてぶくぶく膨らんだ大きさは太陽の約1千倍。もし太陽系にあったら地球や火星ものみ込み、木星のあたりまで達する。

 太陽が今後、数十億年かけてゆっくりと燃え尽きるのに対し、最期は激しい死を迎える。燃料が燃え尽きた瞬間、自分自身の体を支えられなくなって暴走し、大爆発する。激しいガスの衝撃波やガンマ線、X線などをまき散らしてまぶしく光る超新星になる。あとには極めて重く小さい星か、ブラックホールが残る。

拡大する写真・図版オリオン座とベテルギウス(左上のオレンジの星)。右下はリゲル=沼沢茂美氏撮影

 ベテルギウスまでの距離は約700光年で、私たちの天の川銀河のなかでもかなり近い。もし爆発したら、地球からはマイナス10等ほどの半月に近い明るさで見える。青白い輝きは数カ月間、昼でも確認できる。その後、徐々に暗くなり、5年もすると目では見えなくなる。日本で平家星と呼ばれてきた冬の大三角の一つは消え、見慣れたオリオン座の形は崩れる。

 地球への影響はないのか。東北…

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