[PR]

 求む!消防職員――。伊豆諸島の三宅島(東京都三宅村)で、救急や消火活動を担う消防職員の不足が深刻だ。欠員が常態化し、現在は定員の8割。採用活動も苦戦が続く。台風が相次ぐ昨今、村は危機感を募らせている。

 村消防本部が管轄するのは直径8キロ、外周38・5キロの三宅島で、2400人余りが住民登録する。昨年1年間の出動は計164件。救急が154件と大半を占め、火災2件、救助1件などだった。三宅島空港で緊急事態に備え、すべての航空機の発着を警戒・監視する業務もある。

 職員は現在、17人の定員に対し、村外出身の10人を含む14人。各班4~5人の計3班でシフトを組み、3日に1度の24時間勤務などにあたる。近年、定員に達しない状況が断続的に続いているが、これまで業務に支障が出たことはないという。各地で甚大な被害をもたらした昨年9月の台風15号や翌10月の19号の際には、住宅を一軒一軒回って個別に避難を促すなど職員総出で対応し、一人の負傷者も出さずに乗り切った。

 ただ、職員の負担は確実に増しているという。「今後人員が減るようなことになれば、勤務シフトが組めなくなり、救急搬送や消火活動が適切にできなくなる恐れもある」と消防本部トップの三宅規之・消防長は話す。昨年12月から職員採用の募集をしているが、今のところ応募はゼロだという。

 都島嶼(とうしょ)町村会によると、都内の離島9町村でほかに消防本部があるのは大島、八丈の両町。両町とも欠員はあるものの、それぞれ25人中3人、28人中2人と三宅村より割合が低いうえ、八丈町では昨年11月、26人から採用への申し込みがあったという。

 三宅村は今月22日まで募集を続けている。1990年4月2日以降生まれなどの条件がある。問い合わせは同町村会(03・3432・4961)へ。(滝口信之)