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 昨年4月の相模原市議選で、最後の1議席をめぐって得票同数となり、くじ引きで落選した女性が「自分への有効票を無効とした県選挙管理委員会の判断は違法だ」と訴えた訴訟の判決で、一審の東京高裁(大段亨裁判長)は16日、原告の訴えを棄却した。原告は最高裁へ上告する方針。

 原告は、同市議選の中央区選挙区(定数17)に無所属で立候補し、落選した松浦千鶴子(ちづこ)氏。開票の結果、今宮祐貴氏(共産)と得票17位の3158票で並び、くじ引きで敗れた。

 松浦氏が問題視したのは県選管が無効とした3票。2票は「まつうらちか子」、1票は「松浦ちか子」と書かれていた。同市議選には松永千賀子(ちかこ)氏(共産)も立候補し、当選した。

 県選管は昨年9月、3票とも無効とする裁決をした。松浦氏は、3票の姓が自分の姓と同じことから「私の票だ」と主張し、東京高裁に提訴していた。

 判決は、公職選挙法では誰に投票したかを判断するうえで、候補者の名より姓を優先させる規定はないなどと指摘して、3票を無効とした県選管の判断を適法だと結論づけた。

 松浦氏は判決後、「(投票用紙への)記載内容だけで判断され、非常に残念。票を投じてくれた有権者の思いにこたえなければならない」と語り、最高裁まで争う姿勢を示した。県選管は「裁決の正当性が司法の場において認められた」とのコメントを出した。(新屋絵理、岩堀滋