[PR]

 東芝は18日、会長兼最高経営責任者(CEO)の車谷暢昭(くるまたにのぶあき)氏(62)が4月1日付で社長に就任する人事を発表した。社長兼最高執行責任者(COO)の綱川智氏(64)は代表権のない取締役会長に就く。車谷氏は三井住友銀行出身。東芝の社長に外部出身者が就くのは55年ぶり。会長と社長を入れ替える異例の人事で、車谷氏に権限を集め、意思決定の迅速化を図る。

 社外取締役でつくる指名委員会で人事案を決め、18日に開いた取締役会で決議した。車谷氏はCEOを続けるが、COOはなくし、車谷氏の権限をより強化する。IT事業などで「激しい市場環境の変化に対応するため」(同社広報)という。

 車谷氏は元三井住友銀行副頭取で、2018年4月に東芝会長に就任し、不正会計問題と米原子力発電事業の巨額損失で経営危機に陥った東芝のかじ取りを任された。東芝は23年度を最終年度とする経営再建計画を掲げており、目標達成に向けて経営判断を速める必要があると考えた。これまでは生え抜きの綱川氏が車谷氏を支えてきたが、現在の経営体制の発足から2年が経過するタイミングで車谷氏の権限を強化することを決めた。綱川氏は対外的な活動を中心に担う。(小出大貴)