拡大する写真・図版仏中部リヨン郊外にある自身のレストラン前で2011年に撮影されたポール・ボキューズ氏=AP

[PR]

 仏料理界の重鎮だった故ポール・ボキューズ氏がシェフを務めた仏中部リヨン近郊の高級レストランが今月末に刊行されるミシュランガイドで、三つ星を失うことになった。1965年以来、三つ星を維持してきた老舗だけにフランスでは「評価は不当か?」などと議論が起きている。

 AFP通信によると、ミシュランガイドが16日、最高ランクの三つ星から星を一つ落とすことを店に告げた。「質は素晴らしいままだが、もはや三つ星のレベルではない」と評価されたという。同店は17日、「衝撃を受けたが、我々が決して失いたくないものが一つある。ポール氏の魂だ」との声明を出した。

拡大する写真・図版仏中部リヨン郊外にある故ポール・ボキューズ氏が開いた高級レストラン=ロイター

 仏メディアは「悲痛な出来事だ。若い世代のガイドの調査員は、ボキューズ氏の世代を消し去りたいのだろう」などと仏料理界の驚きを伝えた。一方、AFP通信は「ポール氏が(2018年に)亡くなる前から、一部の批評家の間では三つ星に値せず、採点ができない(名誉的な)カテゴリーに位置づけられていた」と指摘している。

 ミシュランガイドの評価は毎年反響を呼び、昨年には三つ星を失ったシェフが、理由を明らかにするよう裁判を起こしたほか、16年には、ガイドが出版される前日に命を絶った三つ星シェフもいた。(パリ=疋田多揚)