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 世界的ピアニストで指揮者のウラディーミル・アシュケナージさん(82)が、公の場での音楽活動から引退することが分かった。所属事務所が17日、ホームページで発表した。

拡大する写真・図版ウラディーミル・アシュケナージさん

 アシュケナージさんは旧ソ連出身。1955年のショパン国際ピアノコンクールで2位に入賞し、56年のエリザベート王妃国際コンクール、62年のチャイコフスキー国際コンクールで優勝。卓越したテクニックと磨き抜かれた美音で、ショパンやラフマニノフなど、ロマン派的な語法の楽曲で数々の名盤を残した。

 70年代からは指揮者としても活躍し、ベルリン・ドイツ交響楽団やチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者などを歴任。2004年~07年、NHK交響楽団の音楽監督を務めた。昨年5月に予定されていた来日公演は、体調不良のため中止となっていた。

 所属事務所はホームページで「彼の音楽創造は、世界最高のホールやフェスティバルの公演シーズンの中心であり続けた。にもかかわらず彼は、音楽が万人にとっての精神的啓発のおくりものであると信じ、70年にわたるキャリアにおいて、小さな島や遠隔地に至るまで、どんなささやかな場所をもおざなりにすることが決してなかった」と述べた。