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 年を取っても働き続ける――日本はそんな社会に近づいています。一方で、産業構造の変化などから、企業でベテラン社員が築いてきたスキルと業務がかみ合わず、やる気を失っている現実もあります。こうした「働かない」中高年を「妖精さん」と名付けた若手社員の記事を掲載したところ、様々な反響を呼びました。この現象をどう考えたらいいのでしょうか。

存在消し再就職活動/何倍もの給与に疑問

 朝日新聞デジタルのアンケートに寄せられた声を紹介します。

拡大する写真・図版朝日新聞デジタルのフォーラムアンケート

●自分が妖精さんです

 まさに自分が妖精さんなので何も言えないですが、会社では出来るだけ存在を消し、再就職のための活動をしています。そんな生活を5年近く続けていますが、会社に置いてもらえているだけ、恵まれていると思います。中には社内で若手のサポートをしている人もいますが、元々が特殊な職種であるため、専門性が高過ぎて、俗にいうところの潰しがきかないため、効率的ではない業務となっているのが残念です。あと、2年ほどで定年を迎えますが再雇用で更に5年まで在職が可能です。このまま、ずっとこんな状況が続くことは会社にとっても自分にとっても良くないことだと頭では分かっているのですがどうにもならないと思い悩んでいます。(神奈川県・50代男性)

●若い頃頑張った方々が……

 大手保険会社に勤務している若手です。職場にいる50代の2人に1人は妖精さんなイメージ。勤怠をつけた後は朝刊をじっくり読んだりニュースサイトを見たり。昼寝姿もしばしば見かけます。当然残業もしませんが、同じペースで飲みに誘われるので、翌朝早く出社して調整するはめに。若い頃は頑張ったものだ、と言われて10倍近い給与をもらっていきますが、本当にそれなら当時支払われるべきでは? 世代間のモヤモヤで転職を考えることもあります。(東京都・20代女性)

●最後は半端な仕事に

 おととし暮れに退職しましたけれど、関わっていたプロジェクトが終わってからの約1年、記事にあるような妖精さんではありませんでしたが、まともに働いていなかった気がします。延長の制度はあったものの辞める選択肢しかないように追い詰められ、半端な仕事ばかりしていました。そのくせ月末の締めは厳しく有給休暇で対応もしました。妖精さんのようにふんわりできるのはこれまでたまった年休消化のようなものだと大目に見てあげて。(東京都・60代男性)

●健康面の問題あるかも

 働かない中高年と思われる人物の中には、健康面の問題で自分の思うような活躍ができていないと思われる方が多くいます。若い頃の不摂生が原因のような節もあり、自業自得のようにも思われますが、自分がその世代になったときは大丈夫かどうかは分からないので、「年をとるというのは大変なんだな……」と思いながら見ています。(北海道・30代男性)

●背後からもっと若手が

 中高年社員を妖精と呼ぶ若い人に言っておく。貴君らの背後にはもっと若い連中が迫っていることを忘れるなよ、と。時代の進歩はますます速くなり、常々研鑽(けんさん)をしておかないと貴君が今持っている技能はすぐに陳腐化して、若さと体力だけが頼りの人間は早晩、妖精化するのは必定である。まったくひとごとではないぜ。それから、企業や役所の新規採用の担当者には次の要望をする。すなわち、相当に長い文章(日本語)の読解力のテストを最重点に実施して頂きたい。ひまさえあればスマホをいじっている人間は、採用試験の受験を門前払いにすべきである。(千葉県・80代男性)

●その方々の役割があるはず

 私は今は会社を辞めましたが、前の会社にそんな方がいました。でも会社の経営方針の見直しでリストラされたのです。その後、会社に色々な問題が発生した時、それを解決してくれる経験豊富な方がいなくなり、会社はもっと危機に直面しました。私も20代の時はそんな働き方をする方が理解できなかったし、それが原因で最初の会社を辞めたこともありましたが、年を取るにつれて、自分が間違ってたのかもしれないと思うようになりました。本当に彼らは妖精さんなんでしょうか? 若手のようにやっていることが多くはないと思いますが、その方々にも役割があるのではないでしょうか? それを妖精さんだなんて言うのはいかがなものかと思います。(海外・30代女性)

●ニーズにあった能力磨きたい

 20年前私が若手だった頃から「妖精さん」はいて、他人に食べさせてもらっているという意味で「扶養家族」と呼ばれていた。世代という軸で処遇を決めることには違和感を感じる。年齢に関係なく人の業務遂行能力と成果をバランス良く、納得度高く評価し給与に反映する仕組みがまずは必要。ここでは他人への指導育成もきちんと評価されないといけない。そうしないと職場が助け合いのない殺伐としたものになる。働く側も年齢に関係なく、今の仕事のニーズにあった能力を身につける努力を続けなければ、難易度の低い低報酬の仕事に甘んじなければならなくなるという意識を持たなくてはいけないと思う。(栃木県・40代男性)

●気の毒な中高年正社員

 派遣社員ですが、派遣先で働かないなど陰口を言われている中高年正社員の方がいます。聞こえるようにひどいことを言われている時もあり、本人もつらいだろうに、そんな思いをしながら会社にしがみついて生きていかなければならない正社員の方が気の毒に感じる時があります。派遣社員として様々な会社で働いた経験がある身として、仕事のできるできないは、職場との巡り合わせも大きいと思っています。雇用形態に関わらず、自分に適した仕事への転職がもっと気軽に出来るようになればよいのにと思っています。(埼玉県・40代女性)

●年をとったら自分がそうなった

 昔は妖精じゃなくて妖怪と言った。若い時はああなりたくはないと思ったが、年をとったら自分がそうなってしまった。変なプライドを持たずに、能力の50%でこなせる職に就くのが良いと思う。(京都府・60代男性)

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中高年世代の働き方について、asahi_forum@asahi.comメールするまでご意見をお寄せ下さい。

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 賛否ともに、今回の記事への感想が様々な世代から記者(35)の元に届きました。建設的な議論のために、問題をより多角的に理解しようと思います。立教大の中原淳教授(経営学)に聞きました。

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上の世代への不満募らせる若手―― 働き方制度 見えた限界

 この問題は、単なる世代間の対立ではなく、日本の人事制度、労働政策、少子高齢化、教育・子育て、社会保障などとつながっています。単純な話ではありません。

 若手が上の世代に不満を抱くのには、複数の理由が考えられます。まず生産性と賃金が不釣り合いなこと。「過去に会社に貢献した分を今もらっている」と言われても、将来、そういう状況が期待できない若手は納得できません。

 次に会社や自分の将来への不安…

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