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 北朝鮮情勢が近年で最も緊迫した2017年秋、韓国と日本に住む数十万人の米国市民を早期退避させる計画が、米政権内で検討されていたことがわかった。当時の在韓米軍司令官だったビンセント・ブルックス元陸軍大将が朝日新聞のインタビューで明らかにした。ただ、実施に移すと北朝鮮側に「読み違え」が生じて戦争につながる恐れがあるとしてブルックス氏は反対し、実際の退避行動は行われなかった。

 17年は北朝鮮が核実験やミサイル発射を繰り返し、秋にはトランプ米大統領が国連総会で「北朝鮮を完全に破壊するほか選択肢はない」と宣言。米軍が原子力空母を朝鮮半島周辺に派遣するなど、緊張が高まった。米テキサス州オースティンで取材に応じたブルックス氏によると、複数の米政府当局者や議員が「戦争が始まる方向であるなら、米軍は米国市民を退避させる責任がある」と主張し、トランプ氏も「同様の考えを持っていた」という。

 ブルックス氏によると、米軍の非戦闘員退避作戦(NEO)で第一義的に対象となったのは、韓国に在住する米軍兵士の家族や一般の米市民ら数十万人。北朝鮮の攻撃で日本にも危険が及ぶ場合は、日本に在住したり、韓国から日本に一時的に避難したりした米市民も対象だったという。

 ただ、ブルックス氏は実際の早期退避行動を行うためには、①敵意から身体に危害を加える状況へと変わっている②北朝鮮への戦略的圧力として効果がある――のいずれかが必要だと考えていたという。検討の結果、いずれの条件も満たされていないうえ、退避行動を行えば北朝鮮が「米国が開戦準備をしている」と受け止め、「読み違えによって容易に戦争が起こり得る」と判断し、実施に反対した。

 17年11月には、トランプ氏…

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