拡大する写真・図版大勢の報道関係者を前に行われた日航と企業再生支援機構の共同記者会見=2010年1月19日撮影

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JAL破綻の真相②(全3回)

 2009年秋。発足したばかりの民主党政権にとって、日本航空の経営再建問題は最大の懸案の一つになっていた。日本を代表する航空会社でありながら、高コスト体質やリーマン・ショックによる不況が響き、倒産寸前に追い込まれていた日航を、公的資金で助けるのか。助けるとすれば国民の理解をどうやって得るのか――。日航の運転資金が底をついていくなかで、国土交通相の前原誠司ら政権の中枢メンバーは重大な判断を迫られていた。(文中敬称略)

「断ち切る」

 前原が09年9月末に招集した企業再生の専門家集団「JAL再生タスクフォース(TF)」が調べたところ、日航の財務状況は見た目よりはるかに悪く、実質債務超過に陥っていた。しかし銀行団は日航支援に後ろ向きで、政権は「公的資金の投入は避けられない」という判断に傾いていった。

JAL破綻の真相① 飛行機が止まる
あれから10年。日本航空の破綻と再生の物語を関係者の証言でたどります
JAL破綻の真相③(最終回) V字回復の先に
破綻後に待っていたのは大リストラ、そして想定外のJALバッシングでした

 そこで白羽の矢が立ったのが、10月14日に発足したばかりの「企業再生支援機構」だ。もともとは地方の中堅・中小企業の再生を支援するための官民ファンドだったが、政権の判断しだいでは日航のような大企業を支援することも可能だった。

 支援機構の委員長に選任された弁護士の瀬戸英雄は、前原から日航支援を検討するよう託された。

 「いきなりという感じはなかった。政権交代前から持ち込まれると思っていた」と、瀬戸は振り返る。

拡大する写真・図版日本航空の会社更生法申請を受け、記者会見に臨んだ企業再生支援委員会の瀬戸英雄委員長(左)=2010年1月19日撮影

 瀬戸はその時点で、日航に公的資金を投入して再生しようとするなら、会社更生法のような「法的整理」が不可避だと考えていた。瀬戸は前原を説得した。

 「公的資金を使うなら、権限を持つ人からの影響を断ち切らないといけません。それには会社更生法が効果的です」

「法的処理は回避しなければ」

 前原の本心はどうだったのか。

 自身肝いりのTFを招集した時…

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