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 米国の求めに応じてカナダで逮捕された中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長兼最高財務責任者(47)=保釈中=を米国に引き渡すかどうかの審理が20日午前(日本時間21日未明)、カナダ西部バンクーバーのブリティッシュコロンビア州上級裁判所で始まった。米国での起訴内容が、カナダでも犯罪を構成するかどうかが、数日間にわたって争われる予定だ。

 孟氏は2018年12月にカナダ当局に逮捕され、米国から19年1月に詐欺罪などで起訴された。米国側の起訴状によると、07年11月ごろから15年5月ごろ、米国が経済制裁を科すイランを拠点とする会社について、実際には華為の関連企業だったのに「現地の取引先」と米金融機関に虚偽の申告をして不正に取引をしたなどとされる。

 今回の審理は、引き渡しの容疑が米国とカナダの双方で罪にあたるかという「双罰性」が対象だ。カナダ当局は書面で、カナダでも詐欺罪に該当すると主張。一方、孟氏の弁護側は、「カナダには米国と同様の、イランへの経済制裁がない」として、双罰性を否定している。

 カナダメディアによると、今回の審理は23日ごろまで続き、裁判所の判断は後日示される。双罰性が認められれば、6月に逮捕手続きの正当性の審理に移る。認められない場合、カナダ当局は上訴できるが、孟氏はカナダ国外に出ることが可能になるという。孟氏は現在、GPS(全地球測位システム)付きの追跡装置を身につけることなどを条件に保釈されている。(バンクーバー=藤原学思)