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 1月8日、ホワイトハウス。トランプ米大統領は両脇にペンス副大統領やエスパー国防長官ら政府高官、後ろに米軍幹部らを従え、「私が大統領でいる限り、イランに核兵器を持たせない」と宣言した。

 十数時間前、米軍が駐留するイラクの基地がイランから弾道ミサイルで攻撃を受けていた。トランプ氏がこの場に立ったのは、対応を表明するためだった。

 さらなる報復攻撃をしない代わり、経済制裁を強めると明らかにしたトランプ氏は、こうも述べた。

 「NATO(北大西洋条約機構)が中東情勢により関わるよう求める。米国は世界一の石油と天然ガスの生産国となり、中東の石油を必要としない」

 まるで、米軍は欧州諸国のために中東に駐留しているのだ、と言わんばかりの態度だった。

 ただ、中東の緊張を高めたのは、2018年5月、イランとの国際的な核合意から一方的に離脱したトランプ政権だ。トランプ氏は「最大限の圧力」を加えることで新たな合意を結ぶと主張したが、イラン側が応じる見通しはなく、欧州諸国も米国の行動に強い懸念を示してきた。

 トランプ氏はさらに今年1月3日、イランの精鋭部隊・革命防衛隊のソレイマニ司令官の殺害に踏み切った。米政権内でも驚きで迎えられた手段で、イランが米軍にミサイル攻撃をしたのは、国民的英雄を失ったことへの報復だった。

 ミサイル攻撃の直後には、革命防衛隊が誤ってテヘラン近郊でウクライナ国際航空の旅客機を撃墜し、乗員乗客176人全員が死亡した。57人の国民が亡くなったカナダのトルドー首相は地元メディアに「最近の緊張の高まりがなければ、犠牲者は今頃、家に帰り、家族と一緒にいただろう」と語った。

 トランプ氏の外交の特徴は、司令官殺害のような衝動的な決断だ。行動の結果がどのような影響を及ぼすのか、十分に練られているとは限らない。加えて、国際協調を無視した単独行動主義で一貫している。

■米国第一、反すれば合意も…

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