復活のイチゴ味わって 台風被害乗り越え出荷最盛期

諫山卓弥
【動画】台風19号で被災したイチゴ農家が苗を復活させ、収穫にこぎつけた=諫山卓弥撮影
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 昨年10月の台風19号で特産品のイチゴに大きな被害が出た栃木県佐野市の高島康栄さん(63)のビニールハウスでは、被災して3カ月が経ち、ようやく出荷最盛期を迎えた。

 甘酸っぱい香りが立ちこめるハウスの中では、高島さんが早朝から鮮やかな赤色のイチゴ「とちおとめ」を、一つ一つ丁寧に摘み取っていた。

 台風19号では近くを流れる秋山川が決壊。30アールのハウスに水が流れ込み、50センチほどの高さまで水没した。水が引いてから見に行くと、育てていたイチゴの苗は泥に覆われ、咲いたばかりの花は全滅していた。

 「ここで農家をしている30年間で、こんなことは初めてでした」と高島さんは振り返る。こびりついて固まった泥を噴霧器で洗い落とし、世話を続けた結果、再び花が咲き、昨年12月に最初の収穫にこぎつけた。

 クリスマスには間に合わなかったが、ひなまつりや卒業入学シーズン、と今後も需要は高い。収穫量は通常の3分の1ほどだが、「せっかく生き残ってくれた苗たちなので、一粒一粒大切に消費者に届けたい」と力を込めた。

 栃木県の昨年12月のまとめでは、台風19号によるイチゴの被害額は21億8千万円にのぼり、県内1830戸の生産農家のうち、333戸が被害を受けている。諫山卓弥

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