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 東京都府中市の小学校でいじめを受けたのに放置され、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したとして、20代の女性が市に損害賠償を求めた訴訟の判決が22日、東京高裁であった。野山宏裁判長は一審の東京地裁立川支部判決を取り消し、学校側の過失とPTSDの因果関係を認め、市に約756万円の賠償を命じた。

 判決は「校長を中心にいじめ問題を封印して闇に葬った」と指摘。「PTSDの回復を著しく遅らせ、今日まで症状を長期化させる原因になった」として、校長らが児童への安全確保義務を怠ったと判断した。女性は今でも仕事に就くのが困難な状態だという。

 判決によると、女性は小学5年生のころから同級生3人から殴る蹴るなどの暴行を受けたほか、靴を隠されたり、バケツの水を頭から浴びせられたりといったいじめを受けた。強制わいせつ罪に当たるような行為もあったという。

 6年生の秋には不登校になり、医師からPTSDと診断された。校長やクラスの担任は、医師からいじめが原因だと説明を受けたが、「ふざけ合っていた」などと反論し、取り合わなかった。(新屋絵理)