拡大する写真・図版脚本家の遊川和彦さん=東京都港区、越田省吾撮影

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 「他人に合わせても、他人はあなたの人生を決めてはくれないし、責任もとってくれない」「(周りに合わせて)ラインに返事することよりも、自分の好きなことを見つけることや、そこに費やす時間の方が大切」――。「家政婦のミタ」「女王の教室」などで知られる脚本家の遊川和彦さんは、他人に同調しない「合わせない」生き方を貫いてきた。昨年末まで放送されたドラマ「同期のサクラ」、3月20日に公開される映画「弥生、三月」にも、忖度(そんたく)知らずの主人公が登場する。「合わせない」のは楽じゃない。それでも、人に合わせずに生きる理由とは。ドラマと映画の制作秘話も合わせて聞きました。

 ――「同期のサクラ」では、空気を読まずに突き進む主人公・サクラ(高畑充希)が印象的でした。なぜ「合わせない」人物を描くのでしょうか。

 「それは、自分がそうやって生きてきたからでしょうね。人に合わせる人生は、むなしくなりませんか? どっちを取るかですよね。合わせてむなしい方をとるか、合わせないでつらい方をとるか」

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 ――遊川さんは、なぜ「合わせない」生き方を?

 「子どものころから考えると、目立とうとしたんですね。4人きょうだいの真ん中だったので、黙っていると目立たない。長女がいて、長男がいて、僕がいて、妹だったので、難しい言葉で言うと、レゾンデートル、存在理由がないわけです。ある種、被害妄想でもあるんだけど。そういう理由から、他のきょうだいを出し抜くにはどうすればいいか、目立つにはどうするかをいつも考えていた」

 「学校でも、『これをやりなさい』と言われると、ふざけたくなる。そうすると注意されて、注意されたらみんながこっちを向いて目立つから、そこに喜びを感じたりして。そういうひねくれたところがありました」

 ――遊川さんの作品には、視聴者の予測を裏切る展開が多いように思います。

 「結局、こういうふうに生きていますと、空回りするわけです。よかれと思ってやったことが裏目に出る。目立とうとしたら、反感をかってしまったり、好きな子に嫌われてしまったりとか。予想外のことが起きるんですね。それがまた、人生だとは思うんですけど。そんなに世の中うまくいかないな、と思うわけです。だからドラマでも、思ったとおりに進んじゃうと、あんまり面白くないかなと」

人に合わせない生き方の主人公を描く遊川さん。「同期のサクラ」や「弥生、三月」のキャラクターに込めた思いがありました。記事後半では「検索で一番上に出てきたものが『勝ち』みたいな、そういう世界になっていますが、それによって、どんどん個性が失われていく感じはしますね」とも語っています。

 「あと、真面目な人が嫌いなん…

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