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 川崎市川崎区の多文化交流施設「市ふれあい館」に、在日コリアンを脅迫するような文言が書かれた年賀はがきが届いた問題をめぐり、福田紀彦市長は23日の記者会見で「脅迫は決して許されるものではない」と述べ、市として警察に被害届を出す意向を示した。市は威力業務妨害にあたる可能性があるとみている。市は利用者の不安を払拭(ふっしょく)するため、同館に警備員を配置して警戒を強める。

 同館に今月4日までに届いたはがきには「謹賀新年 在日韓国朝鮮人をこの世から抹殺しよう。生き残りがいたら、残酷に殺して行こう。」と書かれていた。

 同館は、在日コリアンが多く住む川崎区桜本地区にある市の施設で、社会福祉法人「青丘社」が指定管理者として運営している。利用者は乳幼児からお年寄りまで幅広いが、はがきが見つかった4日から21日までの利用者は2315人と前年同時期比で843人(約27%)減っており、「微増傾向が続いていた利用者がこんなに減るのは異常事態」と同館は見ている。

 同館は警察の指導で、昼間も外から見えないようカーテンを閉めたままにしたり、一部の出入り口を閉鎖したりしたほか、夜間の職員を増やすなどの自衛策をとっているが、青丘社の三浦知人事務局長は「職員は大変な緊張を強いられている」と話す。

 青丘社は週明けにも被害届を提出する準備をしていたが、福田市長は「行政として対応するのが適切」と判断。市が提出することになった。

 この問題をめぐっては、学者や弁護士らでつくる「外国人人権法連絡会」が国と市に対して緊急対策を求める声明を出し、ネット上で賛同署名を集めている。(斎藤博美)